2種類の病気を発症した場合の障害年金
1 それぞれの病気を原因として障害がある場合
2種類の病気を発症し、それぞれの病気を原因として障害がある場合には、それらの障害の程度を合わせることで、単独で認定される等級よりも上位の等級に認定される場合があります。
そのため、あらかじめ、それぞれの病気から生じている障害が何級に認定されるか、それらの等級を合わせると何級に認定されるのかの見通しを考えておき、どちらか単独で申請をするのか、両方とも申請をするのか、あるいは、「初めて1、2級」の申請をするのか、検討する必要があります。
このように、複数の障害を合わせて等級を認定することを併合といい、併合された場合の等級の見通しを検討する際には、日本年金機構のサイトに掲載されている併合等認定基準が参考になります。
2 併合認定・総合認定について
2種類の病気から2種類以上の障害が生じた場合は、まず、それらの障害が外部障害(肢体、目、耳などの障害)、内部障害(呼吸器、心臓、腎臓、肝臓などの内科的疾患)、精神の障害のうち、どれにあたるのかを考えます。
内科的疾患が2つ以上ある場合は、それぞれバラバラに障害の程度(等級)を認定するのではなく、障害の程度を総合的に判断して等級を認定(総合認定)することになっています。
精神疾患が2つ以上ある場合も、同様に総合認定が行われます。
一方で、外部障害と内部障害、外部障害と精神障害、内部障害と精神障害の組み合わせの場合、それぞれの障害について障害の程度(等級)を認定します。
そして、併合等認定基準に掲載されている併合判定参考表(別表1)から、それらの障害の程度(等級)の該当番号を求めた後、該当番号を併合(加重)認定表(別表2)に当てはめて併合番号を導き出し、最終的に併合番号によって等級が決まります。
このような等級の認定の仕方を併合(加重)認定といい、過程は複雑ですが、複数の障害を合わせた等級をシステマチックに認定する点で、総合認定とは対照的な手法です。
3 併合で上位等級に認定される場合
2つの病気で2つの障害が生じており、それぞれについて障害年金の申請する場合、両方が2級に認定されれば、合わせて1級となります。
これが、2つの障害でそれぞれ障害年金の申請をする代表的な例です。
この他にも、障害の種類によっては、2級と3級を合わせて1級となる場合もあります。
4 「初めて1・2級」の申請について
上記3とは別に、2つの病気で生じた2つの障害を合わせて1回の障害年金申請を行い、等級の認定を求める方法も存在し、そのような申請方法を「初めて1、2級」と呼びます。
初めて1、2級の申請では、初診日が前にある方を前発傷病、初診日が後にある方を基準傷病と呼び、基準傷病の初診日が初めて1、2級の申請の初診日となります。
そのため、前発傷病の初診日では保険料の納付要件を満たしていなくても、基準傷病の初診日で保険料の納付要件を満たしていれば申請ができますし、前発傷病の初診日の時点では国民年金の加入でも、基準傷病の初診日の時点で厚生年金に加入していれば、障害厚生年金の申請となります。
また、2つの精神疾患がある場合には、それぞれの症状を切り分けて等級を認定することが困難であるため、初めて1、2級の申請をするのに適しています。
2つの内科的疾患がある場合や、外部障害であっても同じ部位に2つの障害が重複している場合も同様です。
2つの病気で3級の障害が2つある場合、障害の種類によっては2級に認定される場合がありますが、上記3のようにそれぞれの病気について障害年金の申請する場合、2級の権利が発生する仕組みがありません。
このような場合にも、初めて1、2級の申請をすることとなります。
























